韓国料理のそもそも

韓国料理についてあれこれ言うブログでございます。

プデチゲ(부대찌개)のメインは麺なのか?

こんにちは。私は韓国料理店でアルバイトをしています。

 

このようなブログを書こうと思ったのも、このバイトのせいです。

 

飲食店に関わらず、働いていれば様々な出来事があると思います。

 

それは理不尽であったり発見であったり。

 

最近第二次韓流ブームとひそかにささやかれています。

 

第一次韓流ブームは主に韓国ドラマが主流でしたが

 

最近ではK-popブームがきているようです。

 

都内の韓国居酒屋ですので、

 

お仕事終わりのサラリーマンの方や、ランチもやっていますので仕事の合間の方や、

 

休日にはふらっと寄ってくださった方のおかげもありますが、

 

やはり韓国ヲタクの皆様にもうちの店に食べに来ていただいています。

 

記念すべき最初の記事は “プデチゲ” についてです。

 

そもそもプデチゲとは…?

 

プデ(부대)…日本語で部隊。

チゲ(찌개)…日本語で鍋。

 

プデ(部隊)+チゲ(鍋)=部隊鍋

 

これがプデチゲの直訳です。

 

お店によってはメニューに「部隊鍋」と表記して売っているお店もよくありますよね。

 

ではなぜプデチゲ(部隊鍋)という名前がついたのでしょうか。

 

その由来は諸説あるようですが、一説としてこの料理は朝鮮戦争時代に生まれたとされています。

 

元は、ハム、ソーセージ、焼き豆をコチュジャンとキムチで炒めたものだったそうです。

 

これは在韓米軍部隊からの残飯や援助物資、放出物をいれたと言われています。

 

のちにこれが変化し、今の鍋の姿になったといわれています。

 

この料理の本場は京畿道議政府市や平沢市と言われており、現地にはプデチゲ専門店が店を連ねているようです。

 

それでは今回の本題ですが…

 

プデチゲのメインは麺なのか?

 

です。

 

よく私の働くお店に来た人の会話で、

 

「プデチゲはだから」

 

という内容の会話も聞こえてきます。では、それは真実でしょうか?

 

まず、プデチゲは必ずと言っていいほどインスタントラーメンが入っています。

 

その量は店によるものの、大体はどの店にも最初からプデチゲに入っていると思います。

(もちろんはいっていないお店もあります。)

 

プデチゲ発祥のお店と言われる韓国の「オデン食堂」ではこのインスタントラーメンはトッピングとしての扱いであり、レギュラーのプデチゲには具としては入っていないようです。

 

そしてインスタントラーメンの誕生とプデチゲの誕生を考えてみても、

プデチゲのほうがインスタントラーメンより先に生まれていることがわかっています。

 

朝鮮戦争は1950年6月に始まり1953年7月から現在まで休戦しています。

 

なので最初のプデチゲの誕生はこの期間と言ってもいいでしょう。

 

しかも当時はまだプデチゲは炒め料理でしたからインスタント麺をいれるというのは

なかったと思います。

 

そしてインスタントラーメンが韓国で生まれたのは1963年6月、三養食品から発売されたのが最初のようです。

 

ですのでインスタントラーメンをプデチゲに入れはじめたのはこの誕生の後と考えるのが正しいでしょう。

 

つまり元のプデチゲというのは、麺は入っていないものだったわけです。

 

プデチゲの本場とされる京畿道議政府市や平沢市の穴場のお店などでは

 

麺はシメの扱いとされているところもあり、その理由は最初から麺を入れてしまうと

それこそラーメンとの区別がつかなくなるからのようです。

 

ということは…

 

プデチゲ≠ラーメン(麺)だということです!

 

先ほど書いたように、私の働くお店に来て下さるお客さんのなかには、

 

というよりほとんどがプデチゲは麺料理だと思っています。

 

私のお店ではプデチゲ二人前に対して、インスタントラーメン半分で提供しています。

 

私のお店は麺は最初からつけていますが、それは他の具材との立ち位置が同じ扱いのスタンスです。

 

ですが口コミには「二人前を頼んだのにラーメン半分はケチ」と書かれたり、

 

三人前にはラーメンはまるまる一つつけていますが、それでも

 

「三人前を頼んだのにラーメンが一人分でありえない」

 

と書かれています。

 

これは、もしかしたらプデチゲという料理の概念、そして「麺」に対する考え方に

 

ちがいがあるのかもしれないと考えました。

 

私のお店には韓国人のお客さん4割、その他外国人のお客さん1割、残りの5割が日本人のお客さんという感じですが、

 

大体口コミを書いてくださるお客さんは日本人である可能性が高く、私たちに直接麺に関して上記のようなコメントを残されるお客さんも日本人のお客さんであることが考えられます。

 

では、私の考えはこうです。

 

日本人と韓国人で麺に対する考え方がちがうのではないか?

 

もちろん個人差はあると思うし、残念ながら何か統計をとったこともないので

 

根拠はありませんし私個人の意見ですので、異論はあるでしょうが

 

あまり気にせず、一人の意見として読んでくださればと思います。

 

私が考えてまとめた結果がこちらです。↓↓↓

 

<日本人(主に関東圏や都心部の方)>

 

・ラーメン(麺)は最初から料理に入っている場合それはラーメンであり、最後に入れるならシメである

 

・ラーメン屋の替え玉は無料もしくは安価なのでいちいち高額な料金をラーメンに発生させないでほしい

(私のお店では300円でラーメンの追加ができますが、それが高いとたまに言われます)

 

・炭水化物は主食になりがち(米、麺、パンなど)

 

<韓国人(関西の方もそうかもしれません)>

 

・関西(特に大阪でしょうか)の方:お好みやきをおかずに白米を食べる

 韓国:プデチゲ(麺入り)をおかずに白米を食べる

 

→つまり韓国の方や関西(特に大阪かもしれません)の方は炭水化物や麺がおかず、もしくはトッピングとして認識することが東京や関東の方たちより日常なのかもしれません。

 

ということでこの記事の結論を出しましょう。

 

1.プデチゲはもともとは麺は入っていなかった。

 

2.プデチゲは麺料理ではなく、プデチゲの麺はあくまで「トッピング」という認識のが本来は正しい。

 

3.ただし、地域による麺屋炭水化物のとらえ方の違いが影響していると思われる。

 

 

この3つが私の考察です。

 

先ほど述べましたが、中には不確実な情報やわたしの個人的な意見も混ざっておりますので軽い気持ちでよんでいただけたら幸いです。

 

寒い日も続きますが、プデチゲでも食べて温まりませんか?

 

ちなみに私のおすすめのシメはポックンパッ(残り汁とお米とキムチや野菜、海苔を炒めてシメとして食べます)です。

 

では^^